↓これ、近鉄やで。(なんか変…?)
近鉄大阪線で運用されている、1620系VG23編成。いつもの近鉄…、と思いきや、色々と変わった部分があるのをおわかりいただけるでしょうか。
↑VG 23 ↓同時期製造の他編成
↑同時期製造の他の編成
実はこの編成、今年の7月末に、リニューアル(A更新)を終えて、営業運転に復帰したばかりなんです。近鉄のVVVF通勤車では、初めてA更新を受けたこともあり、色々と魔改造感満載となっています。
①外観上の差異
・前照灯移設(LED化)
今までは上部に左右一灯ずつのシールドビームでしたが、前面下部に左右横8個ずつのLEDに変更されています。
ロービームで4灯、ハイビームで8灯全てが光る仕様です。
・尾灯移設、種別灯と共用に
今までは下部にあった尾灯と種別灯が上部(それまで前照灯のあった位置)に移動。同時にLED化して共通化されました。
・行先表示機フルカラーLED化
これまでも大阪線・名古屋線の一部編成で採用されたことのある、フルカラーLEDのものに変更されています。
日本語表記と英語表記が交互となっています。また、駅ナンバリングの表示にも対応しています。
(幕切れスミマセン…)
・先頭部転落防止幌の設置
今回、一番の違和感なのはこれでしょう(笑)
JR西日本がつけているような、転落防止幌が設置されています。実物を見る限り、来年度からの投入が予定されている新型車両との同一品でしょうか。
今後既存車にも波及するのか注目です。
②車内の差異
・モケット更新
今までは近鉄らしい赤い無地のものでしたが、赤い花柄のものに変更されています。
これは今回初採用のもの(近年のモケット更新ではグレーのものが採用されていたため)であり、今後他の車両のモケット更新の際にも採用されるのか注目です。
また、8000系列のB更新と同様。スタンションポールも設置されました。
・袖仕切り大型化
近鉄としては初めて、大型の袖仕切りが採用されました。
透明で、一部がグラデーションで白色がかっています。これなら立ち客と座っている客が互いに接触しないので安心ですね。(2000年代登場のシリーズ21でこれを採用しなかったのは何故?)
・LED照明の採用
今までのカバー付き蛍光灯から、LED照明に変更されています。相鉄の多くの車両で採用されているものに似た形状で、直接真下を照らすことはしない構造です。
・つり革の変更
ただの丸いものだったのが、少々独特な物となりました。ドア前は高さの高いもの、そうでない場所には2種類の高さのものが設置されており、より多くの人にとって掴まりやすいよう配慮されています。
優先席付近は黄色くなっており、高さも一番低いものに揃えられています。
・謎のLCD設置(使用停止状態)
扉の鴨居部に千鳥配置で、謎のLCDが設置されています。が、使用していない状態です。
来年度から登場する新型車両と同一品ということも想像できますが、大阪線には(少なくとも初年度は)新型車両は入ってこないはずですので、どのタイミングで使用開始されるのか注目ですね。(ある程度リニューアル車の編成数が揃って、併結相手を固定できたら、ですかね。)
近鉄では近年、1020系列等にLCDを設置してきましたが、そちらがよくある17インチのものなのに対して、今回設置されたものは阪急等にありそうな、大きいものとなっています。何故変えた…
・化粧板更新
今までのものは経年で黄ばんでいましたが、今回一新されました。扉や妻面は木目調、それ以外も明るい色合いのものとなりました。詳しくは画像を見てください。
・扉開閉予告灯設置
鴨居部に、一つの乗降口について左右一つずつ設置されています。
まとめ
1620系A更新車の特徴について、おわかりいただけたでしょうか。
今回紹介したVG23編成は、近鉄大阪線の、大阪上本町〜青山町間で運用されています。4両単独、または他の編成と併結して6-10両で運行されています。
運行ダイヤは非公開ですが、興味のある方、また近鉄に興味のある方、はたまた近鉄沼に足を突っ込むきっかけを探していたみなさん、VG23編成に乗ってみてはどうでしょうか。
でも、これだけ車体に徹底的なリニューアルを施したんだから、最後にひとこと。
なんで足回り未更新なんだよ!!!